発達障害の方は、IQに「凸凹」とよばれる特性がみられます。発達障害の方がWebライターになるにあたっては、この「凸」から自分の得意ジャンル・強みを知ることが重要です。
今回は、IQ凸別の向いている仕事を紹介していきます。
自分の認知特性にあった仕事内容を把握したい方は、ぜひ参考にしてください。
IQと認知特性について
IQ(知能指数)は複数の認知能力の組み合わせで構成されています。主な構成要素には、言語性能力、空間認知能力、処理速度、ワーキングメモリ、論理的思考力などがあります。
これらの特性はWAIS(ウェクスラー成人知能検査)などで測定され、標準スコア120以上、またはパーセンタイル順位90%以上が一般的に「凸」と考えられます。(基準は各機関や専門家によっても異なります)
認知特性は人それぞれ異なり、個人の強みや弱みを形成します。
発達障害ライターがWebライターとしてのキャリアを考える際は、自分の認知特性を理解し、それを活かせる仕事を選ぶことが成功への近道です。
それぞれの凸ごとに、向いているWebライターの仕事を紹介していきます。
言語理解凸:言語性能力が高い人に向いている仕事
言語理解指標が高い人は、言葉を操る能力に優れています。
たとえば、以下のような仕事に向いています。
- 取材ライター
- コピーライター
- コンテンツマーケター
- 編集者
生き生きとした、魅力的な文章を書ける能力が高いです。ターゲットにどんな言葉が刺さるのかの把握や、編集・成文も得意でしょう。
言語理解凸:創造性が豊かな人に向いている仕事
言語理解指標が高い人のうち、創造性が豊かな人は独創的なアイデアを生み出し、表現する能力に優れています。
たとえば、以下のような仕事に向いています。
- クリエイティブライター
- ブランドストーリーテラー
- コンセプトライター
- 作家やエッセイスト
斬新な切り口や表現で、読者を惹きつける記事が書けるでしょう。
また、企業や商品の魅力を物語テイストにして表現する仕事にも向いています。
作家やエッセイストなど、自分の感性を発信するのにも向いているでしょう。
知覚推理凸:空間認知能力が高い人に向いている仕事
知覚推理指標のうち、空間認知能力が高い人は、視覚的情報を効果的に処理し、表現する能力に優れています。
たとえば、以下のような仕事に向いています。
- グラフィックデザイナー
- UXライター
- テクニカルライター
画像と文章を組み合わせた、分かりやすいwebページの作成などが得意です。
最近では文章だけの記事は人気がなく、適度に画像や図解をちりばめた見やすい記事が人気のため、そういった記事の作成にも向いています。
ほかにも説明書の作成など、画像を使った分かりやすい解説の作成に力を発揮できるでしょう。
知覚推理凸:論理的思考力が高い人に向いている仕事
知覚推理指標のうち、論理的思考力が高い人は、物事を論理的に分析し、構造化する能力に優れています。
たとえば、以下のような仕事に向いています。
- テクニカルライター
- 分析レポートライター
- 科学ジャーナリスト
- 戦略的コンテンツプランナー
複雑な技術情報を論理的に整理・説明することが得意です。
また、データの分析をして傾向などを推測することも得意でしょう。長期的な視点での戦略立案能力にも期待できます。
処理速度凸:処理速度が速い人に向いている仕事
処理速度指標が高い方は、情報を素早く処理し、迅速に対応できる能力に優れています。
たとえば、以下のような仕事に向いています。
- ニュースライター
- SEOライター
- ソーシャルメディアマネージャー
速度の重要な記事を短時間で書き上げることができます。要点の把握が早く、トレンドの把握も得意です。
マルチタスクにも向いているため、複数の仕事を兼任することもできるでしょう。
ワーキングメモリ凸:作業記憶力が優れている人に向いている仕事
ワーキングメモリが高い人は、多くの情報を同時に処理し、保持する能力に優れています。また、複雑なプロジェクトや多岐にわたるトピックの管理に適しているでしょう。
たとえば、以下のような仕事に向いています。
- プロジェクトマネージャー
- コンテンツディレクター
- リサーチライター
- 複雑なトピックのライター
複数の記事や案件を、同時に進行させることができます。また、チーム全体の進捗管理など、ディレクター業務も得意です。
データを整理してまとめることも得意なので、複雑な内容の案件や、リサーチが大がかりな案件にも対応ができます。
自分の認知特性を活かすためのポイント3つ
自分の認知特性を最大限に活かすためには、以下のポイントが重要です。
- 自己分析
- 苦手分野の補完
- 継続的なスキル向上
まずは、心理テストや過去の振り返り、あるいは病院でのIQテストやカウンセリングから、自分の強みと弱みを把握しましょう。
また、Webライターとして活動するにあたって苦手な分野もあるかもしれません。しかし、昨今では各種ツールやAI・ココナラなどの外注サービスの発達により、苦手な仕事はツールや他者に任せられます。
凸凹のある発達障害ライターは、ツールや外注を駆使することが重要です。
また、フリーランスは研鑽を怠ってはいけません。得意分野を少しずつ伸ばしていきましょう。
複数の認知特性を組み合わせた仕事の可能性
複数の認知特性が凸だという方もいるでしょう。そういった方は、組み合わせによりさらに色々な仕事の可能性がひらけます。
複数の認知特性を理解し、組み合わせて活かすことで、仕事の幅が広がり、より大きな成果を上げることができます。
また、特性上得意であっても好きではない仕事というのもあるかもしれません。
特性を第一に考えすぎず、やりたい仕事・やりたくない仕事の判断も大切にしましょう。
特性的にはディレクターに向いていそうだけど、別にディレクター業はやりたくないです……。
でも、やったほうがいいですかね?
特性がすべてではないので、無理にやらなくても大丈夫です!
まとめ|自分の強みを活かしたキャリア構築をしよう
発達障害ライターがWebライターとしてのキャリアを築くうえで、自分の認知特性を理解し、それを活かせる仕事を選ぶことは非常に重要です。
自分の特性に合っていて、かつ楽しくできる仕事を見つけましょう!